【蓬莱】
北・東・西の三方を崑崙山脈、南を海に囲まれた小国。
高く聳え立つ崑崙山脈は、その険しさから翼を持つ蛮族ですら嫌厭し、外界からの侵入を拒んでいる。また、海からの侵入も特定の進路を取らなければ、辿り着くことはできない。
外界から蓬莱へ渡るには、何らかの伝手がなければ難しいだろう。
国教は太陰星君(シーン)。
基本的に信教の自由はあるが第二の剣の神々はあまり良い顔をされず、ツァイデス信仰だけは邪教として禁止され信者は厳罰に処される。
国の成り立ち
外界から閉ざされた何もない土地に二柱の神が降り立った。
一柱は太陽星君。
彼の神は太陽の化身であり、妻である太陰星君と共に蓬莱の地で国を興した。
都を造り、人を育み、国が栄えてくると二柱の神は役目を終え、国を子に託し天へと還っていった。
残された子は父神から受け継いだ太陽星君の力をもって国を治め、母たる太陰星君を祀り国教とした。
太陰星君は月の化身であり、巫女は儀式を経て太陰星君に認められることにより、その身に力を宿す。
太陽と月の加護をもって国の守りと成すため、初代皇帝は巫女を妻に迎え入れた。
代々の皇帝は太陰星君の力を宿した巫女を妻に迎え入れ、国を覆う結界を維持している。
この結界がある以上、穢れ3以上の存在は蓬莱へ立ち入る事はできない。
太陽星君:ティダン 太陰星君:シーン
【四大世家】
四大世家とは、皇族の傍系である克山晏氏・羅源王氏・麗江朱氏・咸陽魏氏を指す。
この四氏は神の血を引く仙師の名門であり、皇帝の座す帝都を中心に四方を守護している。
克山晏氏(こさんイェンし)
開祖:太陰星君(シーン)の神官戦士
本拠地:水如天
宗主:晏嬰(イェン・イン/あんえい) 種族:ナイトメア
規律と礼節を重んじる一族。家規の数は4000以上にも及ぶ。
開祖は六芸に秀でており、特に琴の演奏に優れていた。
その流れを汲み、晏氏は音律に長け、容姿に優れるものが多い。
200年程前に現宗主が継ぎ、一時期は皇帝の側近として中央に近かったものの、現在では疎遠になっている。
羅源王氏(らげんワンし)
開祖:騎馬遊牧民
本拠地:翠嵐
宗主:王淩(ワン・リン/おうりょう) 種族:ティエンス
平原に拠点を置く一族。騎獣を用いた戦闘に優れる。
大らかな気質だが、騎獣に乗ると性格が変わる人が多い。
平地での農耕、畜産、移動手段など普段の生活は騎獣に頼っている。
麗江朱氏(れいこうチュし)
開祖:文官
本拠地:流火
宗主:朱皓(チュ・ハオ/しゅこう) 種族:エルフ
唯一外界と繋がる海に面した麗江に拠点を置く一族。
学者や魔法技能を持つ教養深い者が多く、外界との交渉役を任されている。
神の血を引くことを誇りに思っており、言葉の端々に高慢さが滲む。現宗主の朱皓は野心的な人物で、朱氏こそが正当な神の継承者であると考えているようだ。
咸陽魏氏(かんようウェイし)
開祖:武侠
本拠地:蓮華座
宗主:魏斯(ウェイ・スゥ/ぎし) 種族:人間
湖の北側に位置する咸陽に拠点を置く一族。身体を鍛える事を好む脳筋が多い。戦士系技能を主とし、補助で魔法を使う者もいる。
家訓は『明知不可而為之(無理だとわかっていても実行すること)』
湖には蓮が咲いており、風光明媚な場所で観光地として栄えている。蓮の実を用いた菓子が有名。